【本の紹介・書評】対立の炎にとどまる〜Sitting in the Fire〜(アーノルド・ミンデル)

どうもおうちバリスタのRyuです。

本日も最近読んだ本の紹介をしていきたいと思います。

対立の炎にとどまる〜自他のあらゆる側面と向き合い、未来を共に変えるエルダーシップ〜

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対立の炎にとどまる 自他のあらゆる側面と向き合い、未来を共に変えるエルダーシップ [ アーノルド・ミンデル ]
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著者:アーノルド・ミンデル

著者はアメリカの心理学者で、無意識のプロセスに注目し、個人の成長を促す方法を見つけるための心理療法を開発、プロセスワークとワールドワークの創始者として世界中の社会・政治リーダーやファシリテーターなどの支援を行う。

また、社会的な問題や集団のダイナミクスにも興味を持ち、社会変革のアプローチを発展させた方であり、心理学だけでなく、組織コンサルティングやリーダーシップにも影響を与えている人物である。

僕がこの本を手に取って理由

僕がこの本を読もうと思った理由は、

単純にタイトルに惹かれたという事と、

僕自身今まで対立や争い事はなるべく避けて通りたいと考えていた人間であり、

その考えとは相反する内容をタイトルから感じ、今の自分にはない考えや発見を得る事ができるのではないか、と思ったところから手に取る運びとなりました。

この本の内容

本書は、心理学者である著者が意識や経験の本質に焦点を当て、脳の活動との関係について考察し、心の哲学として知られるアプローチを用いて、心や意識の謎を解き明かす一冊となっており、

哲学の初心者にも理解しやすいように書かれていて、難しい言葉もわかりやすく解説されている著書となっています。

その為、心の哲学に興味がある人や、意識について考えたいと思っている方にとって、興味深く読み進められる一冊であり、

僕自身も、今までにはない価値観に触れる事ができて、自分自身の経験や過去の体験も見直すきっかけにもなり、

これから先も自分に訪れる様々な局面で、読み返す事になるであろう著書となりました。

この本から得た僕の学び学んだ

僕がこの本を読んで、学びになったところや、新しい気づきを少し紹介します。

エルダーシップとは

この本のサブタイトルにもある通り、本書で著者が伝えたいことの核としてあり、

僕もこの本を読んで初めて耳にした言葉が

エルダーシップであります、

本書でいうエルダーシップとは、

一般的な指導者とは異なり、対立や葛藤を解決するための洞察力や知恵を持ち、共通の目標に向かって人々を導く人物とされています。

一般的にいうリーダーシップとの違いは、対立や葛藤の解決に焦点を当てるかどうかにあり、

エルダーシップは、対立の状況での洞察力や知恵を活用して人々を導くことに重きを置く一方、

リーダーシップは一般的に、目標達成やチームの指導に焦点を置き、方向性を示し、組織を進化させる役割を果たします。

エルダーシップはより複雑な問題や葛藤の解決に特化しており、リーダーシップは幅広い業務や目標に関与することにあります。

本書のタイトルにもある対立の炎にとどまる為に必要な能力こそ、

このエルダーシップであると著者は述べています。

エルダーシップに必要な能力は

本書ではエルダーは、リーダー以上の能力が必要とされており、

エルダーに必要な能力の一つとして【アウェアネス(気づき)】が重要だと著者は説いています。

エルダーが、物事を解決に導くためには様々な出来事や人物に興味をよせ、観察し、

それらにどのような関連性があるのか、どのように悩み苦しみが隠れているのかを知る必要があるという事でした。

また、本書に書かれていたエルダーとリーダーの違いの一つに

リーダーは民主主義を支持し、エルダーはそれに加えて独裁者やゴーストにも耳を傾ける

と書かれていました。

本書でいうゴーストとは(その場にいない別の立場の人間)とあり、

エルダーは全て人種の立場になって多角的に考えて、答えを導き出す必要があるとのことでした。

極論的には犯罪者などの立場にもなって考えれる能力が必要

ということですかね(・_・;

そう考えると相当な想像力や経験、思考力などが必要になってきますね

また、その他にも

リーダーはトラブルに注目して止めようとするが、エルダーは『トラブルメーカーは可能性を秘めた教師である』と捉える

と書かれており、

トラブルを避けるのではなく、トラブルから気づきと学びを得て、

誰一人も損をする事なく解決に導くエルダーが、

本書のタイトルにもなっている、【対立の炎にとどまる】

所以なんだなと感じました。

パワーやランクの違い(力関係)に気づく

また、エルダーは様々なランクやパワーの存在に気づき、その影響力と恐ろしさを知った上で人に接しなければいけない

と説かれており、

会社の上司と部下の力関係の違い

先輩後輩の違い

会議のファシリテーターと参加者の違い

などにも気づきや興味関心を寄せ

閉ざされた発言や、パワーの違いを感じさせる事の無いように振る舞う必要があるとのことでした。

確かに僕自身も、仕事での新人時代や、偉い人たちが集まる会議に出た時には、発言しにくい空気感を感じた時がありました。

それが本書でいうパワーやランクの違いなんだなと改めて感じ、

僕自身も周りにそのような思いや空気感を感じさせないように気をつけなければいけないなと思います。

そこから改めて考えさせられた事の一つに

子供と親もまたパワー、ランクの違いもあるのではないかと思いました。

年齢や体の大きさ、知識、経験の違い

全てが子供にとってフェアではない状態

それらの違いもまた、子供に無意識的な圧力をかけているのではないでしょうか、

そう考えると、

また違ったかたちや視点で子供と接していくことができるのではないかと考えさせられます。

そのような気づきを通して僕が個人的に感じたのは、

リーダーは目標達成や、その途中で迫られる判断に必要なIQ(論理的思考や頭の回転の速さの知能指数)の高さが求められ

エルダーは様々な立場の人間や、幅広い人種の身に寄り添って考えられるEQ(「心の知能指数」人の感情(心)を察する能力の指標)の高さが求められているのかな?

と思いました。

本書には、

そんなエルダーになる為の訓練方法(本書ではワールドワークとされている)や、

様々な事例が紹介されており、

そこから導き出された問いを通して、読みながら自問自答していくことで

エルダーに向けての気づきや発見を得る事ができる一冊であると思います。

こんな人におススメ

本書は、数多あるリーダー論とは違った角度や、考えからなる新しい一冊であり、

僕自身も今まで読んだビジネス書や、心理学書とはまた違った学びや、気づきを得る事ができたと思います。

個人の時代と言われ、多様性が求められている昨今

様々な考えや意見が持てるということは素晴らしい事だと思います。

ただ、意見の多様性や、考えの幅が広がっていくとその分対立や分断も多くなっていく

この本は、そんなこの時代で多様性を育みながらより良い組織を形成して行くためのビジネスリーダーはもちろん、

実際に会社や家族関係、友達付き合いでの対立に困っている方には必読の一冊なのではないかと思いました。

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はじめまして、HomeBaristaのRyuです。 このブログは、僕が趣味で始めた『コーヒー』を通しての出会いや日々の気づき、コーヒーのある暮らしをよりワクワクした毎日になるように創りました。コーヒーラバーによるコーヒーラバーの為のブログとなれたら嬉しいです。